2021年春夏シーズンの「地球と人の時間(社会科)」ふりかえり(前編)

社会科・探究学習
池袋の店。「COFFEE VALLEY」コーヒとチーズケーキという好物に囲まれて幸せ。

社会科の学びの地図をもとに、それぞれの探究をしてほしいと、始まった今年度のチャレンジ、「地球と人の時間」。そろそろ夏休み前の授業が全て終わるので、「前編」と「後編」の2回に分けて、4月から7月の取り組みを振り返っておこうと思う。

また、学びの地図については、プロジェクトに一緒に取り組んでいただいたbiotopeの方々との記事がこちらに掲載されている。

PROJECT | 軽井沢風越学園 | BIOTOPE
「学びの地図」づくりを通じてビジョンを統合
スポンサーリンク

4月〜7月までの授業計画

子どもたちの実態

まず、以下の写真が4月の段階で授業を計画する上でメモしていたものだ。

今ふりかえると、テーマプロジェクトで子どもたちの中で起こっていたことなども「社会科的な観点」からしか考えていないのが、もったいない。他の授業や他の場面で、子どもたちは何を経験して、どんな成長をしてきたのか、子どもの見取りをした上で、授業を設計するというところが自分の課題。どうしても、中学校教師として、自分の授業でしか見えていない部分でなんとかしようとしちゃう自分が出てしまう。もっと、他のスタッフと情報交換をしたり、他の授業で起こっていることへの感度を高めたい。うーん、これ去年も言っていたような気がするぞ・・・。限られた時間の中で、そういった時間をどうやって作るかが、鍵になってくるんだよな・・・。

春夏シーズン単元計画

学年のプロジェクトが、「人の魅力」だったので、そこでの学びが広がったり、深まったりすることも願って、関連した単元「伝記・人物」を「学びの地図」から選択した。

この授業を作るベースになったのは、こちらの本を読んだことが大きい。

そして、何回授業ができるのかを数えたら1学期に全部で10回ほどということが分かったので、

以下のような単元計画を最初に立てた。

5回以降は、ライブラリーにあるたくさんの本の中から、ひとりの人物を選んでもらって、それぞれの子が歴史上の人物の探究をしていき、最後に「ビブリオバトル」のような形で、プレゼン大会をするという計画だった。

授業プランとふりかえり

以下が、実際に事前書いていた授業プランと事後に書いていた少しのふりかえり。どんどん悩み始めて、文字数が減っているのがわかる・・・。

1回目の授業
2回目の授業
3回目の授業
4回目の授業

3〜4回目の授業では、それぞれのインタビューから「昔」と「今」のことを比較して、子どもたちも面白がっていたので、もっと丁寧にやりたかったなぁ。

プランの変更

このように、3、4回授業をした時点で、当初立てていたプランは変更することになった。いくつか理由があって、

  • 週に1回45分の時間しかない「土台の時間」なので、その時間だけで、個人の探究を進めていくことが厳しかった。
  • それでも、ここまで探究を深めてほしいという思いから、課題を与えて、それを次回までに持ってくるというアプローチを取った。ここの部分は、子どもたちの実態からかけ離れて、自分の思いだけで、先走ってしまった感じがある。子どもたちは、もっと活動から学んだ方がいいって、最初に授業準備するときに考えていなかったっけ・・・?
  • 子どもたちには、テーマプロジェクトもあり、マイプロジェクトもあって、やることがいろいろある。それに加えて、自分たちで時間をマネジメントして、「地球と人の時間」の探究を進めていくのは難しい。それが課題の提出率20%ということにも繋がってしまった・・・。
  • 小学校5年生や6年生の子達に、「どんな言葉が届くのか」「どんな世界を手渡していくといいのか」を悩んでいた日々が続いた。僕には、「0」か「100」であったり、「問いのマジック」みたいに考える癖があって、「コンテンツを提供してそれを子どもたちが受け取るだけの授業はダメ」なんだという思い込みもどこかにあった。そこから抜け出したいと思った。

こうして、「一人ひとりの探究を」の前に、自分のことだけでなく、身の回りの社会や世界に目が向き始める5・6年生にむけて、どうやってその社会や世界を知ることの楽しさを伝えるか、が最優先事項になった。

タイトルとURLをコピーしました