授業びらき 都道府県スリーヒントクイズ大会

社会科・探究学習
GWで行った静岡県のキャンプ場。朝の富士山が最高だった。

どんな授業開きをしようか、毎年悩む。

「これから、どんな1年間になっていくかが楽しみになるような授業」「1年の最後の授業につながっていくような授業」にしてみたいとは思っている。

行事というプロジェクトでの体験が豊かになったり、日々の生活が豊かになったりすることができるように、社会科の授業をつくりたい。活動したり、仲間と関わったりすることの良さも経験できるような授業でありたい

https://umatblog.com/socialstudies-20240421/

と、前回の記事にも書いたように、生徒たちが積極的に参加し、楽しみながら学べて、生徒と一緒につくっていけるような授業にしていきたい。特に特別支援学級では、生徒一人ひとりの興味や学習スタイルに合わせた教育方法が重要になる。今回実施したのは「都道府県スリーヒントクイズ」。とてもシンプルな授業構成だけど、始まったばかりの生徒たちの様子を把握したり、今後の課題を考えるのに有意義な時間だった。

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授業の準備

  • グループ編成: 1〜3年生が、ごちゃ混ぜになるように、3人一組のグループを作った。「文章が得意」「絵が得意」など、それぞれの強みがなるべく異なるようなメンバー編成を、教師側で行なった。
  • ヒント作成: 各生徒はA4の紙に、選ばれた都道府県に関するヒントを1つずつ書く。既に小学校で似たような活動を経験している生徒が多いため、スムーズに取り組めそうだった。
  • 都道府県の選定: 去年1年間、講師の先生の授業で、かなり多くの都道府県を扱ったが、馴染みのないところは、やや苦しい。都道府県は生徒にとって馴染み深いもの、または修学旅行や移動教室で訪れる地域から選んだ。あとは、食べ物が特徴的なところも、生徒たちは大好き。

授業の概要

1コマめ

  • モデルを示す: 授業の初めに、僕の自己紹介をスリーヒントクイズ形式で行い、生徒に活動の流れを示した。
  • 資料: 生徒にはルビがふってあるなどの読みやすい図鑑を手渡し、ヒント作成の参考にした。困っている生徒には、付箋で該当箇所を示したり、事前にコピーしていたページに印をつけて渡せるように準備をしておいた。各自が持っているタブレットでも調べていた。
  • スライド準備: A4紙のヒントだけでは、遠くの生徒には見えにくいため、ヒントはスライドにも映し出し、全員が見やすくなるように、準備をした。

2コマめ

  • もう一度、モデルを示す:週1回の授業なので、まずはモデルを繰り返し示す。
  • クイズ大会:3つのヒントのあと、質問コーナーもあり。TTの先生も質問OK!質問の受け答えだけでも、とてもいい学習の機会があった。

生徒のエピソードなど

  • 圧倒的に人気があったヒントは、「食べ物」だった。長野県の「おやき」や、千葉県の「太巻きずし」を、とても丁寧に書いていた生徒のヒントには、「おお〜!」という驚きの声も上がっていた。次に人気があったヒントは「生き物」。奈良県の鹿、沖縄県の地名の名前がついた「蛾」などのヒントを作っていた。有名な観光名所や、工芸品などは、資料をもとにおすすめしても、あまり反応が良くなかったな。その都道府県名を使った「ダジャレ」を書いた生徒もいた、そういうのも楽しくていい。(すぐに答えがわかってしまったけど笑)
  • 授業中、「私が文章を作るから、イラストを書いてってね」といった交流があった。あとは、イラストが上手な先輩が、後輩にとっても褒められていて、「認められて嬉しいなぁ」とニコニコしている。同学年や教員から日頃イラストのうまさについては、たくさん褒められているのに、先輩として後輩から認められるのは、また格別なんだろう。とっても、張り切っていた。

振り返りと展望

  • 学期末には、生徒たちが作成したクイズをテスト問題として使用する予定。
  • 近々、保護者会がある。A4のヒントの紙を、保護者に向けて展示してクイズを解いてもらおう。フィードバックをしてもらえるような、仕掛けも作っておきたい。保護者に向けて、どんな授業をしているのかを、いろいろな形で発信して行こう。
  • スリーヒントクイズは、「歴史的人物」「世界の国」「気候帯」など、いろいろな活用方法がある。公民的分野でも、例えば「社会問題」で、ヒント1「原因」、ヒント2「影響」、ヒント3「解決策」という3つのヒントで、できそう。同じ手法を繰り返してやれば、生徒たちも見通しが立ち、もっと安心して活動に取り組むことができそう。
  • 生徒同士でのフィードバックは、とても力がある。イラストで褒められた先輩は、本当に嬉しそうだった。教師だけで、フィードバックを頑張るのではなく、生徒同士の、ピア・フィードバックを活発にしていきたい。そこが、今の僕たちの課題だし、伸びしろ。楽しみだ。

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