時事問題をサークル対話で扱うことの意味

社会科・探究学習

2学期の途中から地方自治の分野で始めた「条例づくり」が、ほぼ終了した

(この単元にどう取り組んだかの詳細は後日)

特別ゲストとして、市の政策秘書室の担当の方に出前講座に来ていただいた。

作成中の条例案について直接アドバイスを求める熱心な生徒がいる一方で、とりあえず完成させてしまえばいいや、ということで、条例案が簡素なもので終わる生徒もいる。

もちろん、授業中のカンファランスにも課題はあるのだけれども。

一所懸命に取り組んでいる生徒は、普段、私がニュースについて話している時に、食いついてくる子が圧倒的に多かった。休み時間も、私をつかまえては自分の意見を述べて、「先生はどう思いますか?」と問うてくる生徒。

この条例づくりをする際に、「質問づくり」 をして、探究テーマを決めた。中1から始めて、中3までのもう何度目かの「質問づくり」だから、生徒たちも慣れている。たくさんの質問が出ることで、私は満足していただけかもしれないんだよな・・・。

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

 

「きっとこれだけ問いが出てきているのだから、良い探究、そして、良い条例づくりができるだろう」って思い込んでしまっていた。生徒たちは、そうは思っていなかったのかもしれない。

「あー、また質問づくりかー。とりあえず質問の量を出しとけばいいんでしょ?」みたいな感じ。

問いの質をあげるには、「質問づくり」のような練習はもちろん必要だとは思うけれども、それだけではダメで。問いを自分ごとにするには、もっといろんな事が必要なのだろう。

例えば、今回の単元では「日本や世界で起こっていることについて、日々考えるという経験」が必要だった。

社会科の教師として生徒に願うことは、学んだ経験を活かして、自分の身の回りを少しでも良くしていって幸せな人生を送ってほしいということ。それは、ひいては自分の身の回りから、日本や世界も良くしてほしい。だからこそ、時事問題については授業で扱っていきたいと思っていた。

以前見た下記のDVDでは、時事問題についてサークル対話で話す事を大切にしているような場面があった。

geic.jp

このようにクラスで真剣に時事問題について話し合う時間を授業では、全然取らなかった。ただ一方的に私がニュースについて解説するだけで満足していた。サークル対話で、みんなで意見を出し合って時事問題について考える経験が、様々な問いを産み、学びが社会と繋がっていき、学ぶ意欲を生んでいく。

時事問題をサークル対話で扱う事が、質の高い問いを産むのに繋がっていくかもしれないなぁ。

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