プロセスのふりかえり

じぶんに気づく

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先週の記事に続き、「ふりかえり」について書いてみる。

月曜日に、同僚からふりかえりの新たな視点を与えてもらったので、そのことについて、自分が学び経験した記録としてメモしておきたい。

チームとして、何か1つのイベントを実施した後に、この視点をもってふりかえりができたら、さらにいいチームになっていくと思う。

例えば、いまの時期の中学校は修学旅行がよくあるイベントなので、それを例にしてみる。

修学旅行が終わった後、職員同士の反省会で、どんなふりかえりが行われるだろうか?(特にふりかえりをせずに、終わってしまうことも僕の経験ではあったけれど・・・。)

こんな感じだろうか?

「3日目は、公共交通機関を使っての班別行動でした。結構、バスに乗り遅れる人が多くいて、あまり十分に見学場所を回れなかったようですね。」

「じゃあ、来年は班別タクシー行動にしましょう。その方が多く、観光地を回れますね」

「はい、来年は、早めにタクシーの予約をしておきましょうね」

このような、「班別行動」という内容(コンテンツ)そのものについての過程をふりかえることがほとんどだと思う。(内容的過程の視点)

しかし、ふりかえりをすることで、チームを成長させていこうとする場合、それだけでは不足している。コンテンツのふりかえりとは別にもう1つの視点を持っておく必要がある。

それが、関係的過程の視点。どのようなプロセスを経て、そのような班別行動をすることに決まったのかということだ。上に描いた自作の氷山モデルでいえば、海の中にあるもので、見えない部分。そこが、重要。

このプロセスについてふりかえる場合には、「①私の中で」「②私と相手との中で」「③集団の中で」という3つを考える。

また、上記の修学旅行の例で考えてみる。

 ①私の中で起こっていたプロセス

本当は、私は、最初からタクシー行動がいいと思っていたけど、自分が一番年下だし、意見を言いにくいなと思って我慢してしまったなぁ。

②私と相手との中で起こっていたプロセス

修学旅行担当の先生に、私の提案を伝えたんだけど、当日の流れには1つも反映してもらえなかったな。所詮、私の意見なんて聞いてもらえないんだ。(実際には、修学旅行担当の先生は、ただ単にその提案があったこと自体を忘れていただけ。)

③集団の中で起こっていたプロセス

学年の中の、1人のベテラン教師の意見が全て通り、他の教師の意見は聞いてもらえない。だから、誰も意見を言えない雰囲気になっていた。

この①〜③について、お互いが腹をわって、対話をすることができたら、もっとチームとしてよくなっていくのではないだろうか? もちろん、ある程度話せるような人間関係が無いと難しいことかもしれない。ハードルが高いかもしれない。でも、やってみる価値はあると、僕は経験から思っているのです。

今週の僕は職場のチームでこの視点でどっぷりと対話を積み重ねる時間をとった。以下の文章は、①〜③を意識しながら、仲間たちとふりかえりをしたその日に、書いたふりかえりだ。

チームでコンテンツとプロセスをふるかえることで、全然違う気づきが産まれた。(中略)
相手に伝えていないから、伝わらないこと。相手に伝えていても、伝わらないこと。そういうことがありそう。伝えることも聴くことも難しい。
コミュニケーションって、なんて繊細なんだろう。でも、コミュニケーションは、どんどんしていきたい。僕はすごくコミュニケーションが苦手なことを克服していきたい。
僕も自分がやりたいことは飲み込んでしまった。(中略)クオリティを意識するよりも、仲間との働きやすさを優先してしまった。それは、自己中なことだった。気を使った方が、人間関係がスムーズになると思ったから。まだ、本心で語れるような人間関係を作れていないと思って、そういう遠慮がうまれてしまったのだと思う。いまは、大丈夫。お互いの思いを聞いてもらったという経験を、ぼくはしたから。まるごと相手に受け止めてもらえると、安心して話せる。自分が傷つくことを怖れて、いいたい言葉を飲み込んだら、余計に大きな失敗をしてしまう。そして、自分の言葉を未完成でも投げてみたら、フィードバックをもらえるという安心感ができてきた。そして、そのフィードバックをもらえることで、自分が毎日成長している気がする。僕は、そのフィードバックが嬉しい。(略)

ここに書いたような内容をお互いに正直に話すというふりかえりの時間だった。そして、次の日から、もっと質の高い話し合いをしていける自信がついたり、メンバーのことを、もっと好きになっていったりした。

プロセスをふりかえる、ってかなりしんどいことだし、なかなか時間もかかって、面倒くさい。

でも、そういう手間がチームをつよくしていくのだと、今は感じているのです。

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